8月!ということで、長期連休をいただいています。
今年は春にも1ヶ月半休みましたし、「お前、やる気あんのかい」と思われても仕方ありません。
ただパン屋の卒業を目指している身。
少しずつ稼働日数を減らすことは今後の動き方の練習にもなるため、今年から長期連休を増やしているところであります。
今回は「長期連休前後にすること」をまとめていきます。
工房が稼働しないからこそ出来ることはありますし、それを使って連休明けの集客に生かすことも出来ます。
そんなお話ができたらと。
休むメリット・デメリット
これまで何度か動画にしていますが、改めて休むメリットとデメリットを考えてみましょう。
例えばこれまで週4日焼いていたとしましょう。
わたしの場合は午前中のみの焼き上げ。とはいえ、午前中フルで焼いて、袋入れや発送まで考えると意外と一日仕事。
そうなると全ての作業を終えるのは14時。
ふう……と一息つく間も無く、子どもが帰宅。
習い事に行って、晩御飯を作って、あれやこれやとやっていたらすぐ夜。こんな感じで毎日が過ぎていきます。
休むことで物理的に時間がとれます。
時間がとれると普段できなかったことができます。
モヤモヤしていたことをやれて気持ちがリセット。
「よし、またがんばるぞ!」と作戦会議。
これはやはり時間の余裕がないとなかなかじっくり考えることができません。
よく数日だけ休むお店もありますが、数日だと意外とバタバタして休めない。
個人的には1週間から2週間は欲しいところ。
人間ずっとフルスロットルでは動けません。
動いて、休んで、充電するからまた動けます。
メリットを受け入れて休むことも視野に入れてみましょう。
次はデメリット。
デメリットで大きいのは「売上が止まる」こと。ただ自営業という特性上、受け入れるものでもあります。
阻止する方法としては「休み中も売上が上がる何かを用意する」になります。
わたしであればYouTubeやブログ、電子書籍など。しかしこれらはカタチになるまでが長い。
そこをがんばるのか?
繁忙期で畳み掛けるのか?
パン屋1本でやっていたとしたら、繁忙期で畳み掛けた方が早い気がします。
売上が止まるのは受け入れなければなりませんが、意外と重要なのが「怠けていると思われる」。これです。
ご家族がいらっしゃる方はピンときますよね。
正直ですよ、母は常に忙しいんです。
母業にお給料なんて出ませんし、習い事は待ち時間も長いし。
外で働いていた方が「やってる」感はありますwぶっちゃけ。
売上が止まるのに、怠けてみられる。
いいことなんてないじゃないか!と思うかもですが、休むからこそ出来ることもあるんです。そちらについては最後の項目で解説しますね。
一旦は「何事にもメリット・デメリットはある」と覚えておきましょう。
連休前にしておくこと
「2週間くらいお休みしてみるか!」と決断したとしましょう。
これ、フラッと休むだけだといろんな無駄が出てきます。
連休前にやることって結構いろいろあるんです。
このうち食材の管理については次の項目で解説しますね。
一番やった方がいいのは「工房の大掃除・断捨離」。
こちらの記事で解説していますので、ご参考ください。
とりあえずやれる掃除は一通りやっておきましょう。
なかなか2週間もお休みを取ることってありませんよね。
なーんか常に稼働しているな、みたいなことはあると思うので意図的に休みを取れるときにガッツリやりましょう。
あとは冷蔵庫の断捨離。
常にバタバタしていると知らぬ間にモノが増えています。中には食材の賞味期限が切れていることもあるかもしれません。
これを「もったいない!」といって取っておくのはどうなのでしょう。
自分で食べる分なら多少過ぎていてもまぁいいと思います。
が、お客さんに販売するもので賞味期限が過ぎているのは絶対ダメ。
こういうときは潔く廃棄です。
そういった食材の場合は仕入れる量も大切。
2週間お休みをとると決めた時点で、連休日から逆算してメニューを決めていきましょう。
賞味期限の長い食材を多めに構成するのもアリだし、逆に鮮度重視であれば必要な分を仕入れますよね。
なんにせよ、中途半端に残しているとどうせ捨てることになります。
捨てたら売上にはなりませんので、ここは逆算思考を意識。
ついでにほとんど使っていない道具なども処分しちゃいましょう。
自分のパン屋の特徴が見えてきたら使わない道具は思い切って捨てていいかなと。
わたしも先日ガッツリ道具を処分しました。
処分したのは食パンの型。
年季が入っていたのもありますが、もちもち生地の食パンってくどいんですよね。
わたし自身が「推し」の商品と思えないので、今後商品にはしないときっぱり決めました。
割とモノはサクサク捨てられるタイプなので、こういうときは豪快に捨てていきます。
中には捨てられない方もいるかもしれません。
が、少し考えてみて欲しいのです。
「その道具、前にいつ使いましたか?」
使っていないのに場所だけとっている。場所をとっているとなんとなく気配を感じます。
道具から「ぼくたち、使われないのかな」ってw
変な意味じゃなく、単純に脳みそがそう思う。
そういう必要のないことに脳みそを使いつつ、さらに次の楽しいことを考えられるほど人間は器用には出来ていないんです。
モノの保管にも家賃がかかるなんていいますが、個人的には邪念みたいなものも同じと考えています。
なるべくシンプルに。そして欲はあっても表に出さない。
ひたすら楽しく、活き活きと焼くためにとにかく不要なものを削ぎ落とす。
ダイエットと同じですね。ぜひスッキリさせましょう。
あと可能であれば虫対策は徹底的に。
ゴキジェットをしてみたり、虫コナーズなど置いておくタイプのものもあるとなおヨシ。
なぜここまでG対策に躍起かというと「気持ち悪いから」。それだけです。
ホコリでもなんでも栄養にしてしまうG。
食材の宝庫である工房をロックオンしないわけがない。
だから常にわたしは戦っています。ともにがんばりましょうw
夏の食材管理は厳重に
皆さんの工房は自宅の一室などを使われているでしょうか?
わたしの工房は元・イナバ物置。
いや正確には今もイナバ物置なんですが、ゴリゴリの物置というより部屋っぽくしています。
壁には断熱材を入れ、床は直ではなく、少し上げてフローリングをはりました。
がしかし、物置は物置。夏は暑い!
明らかに自宅とは温度が違います。
どんなにがんばってオシャレにしても、もともと物置なのは変わりませんよね。
工房内が暑いと何が起こるかというと、食材が劣化しやすいんですね。
ところで室温や常温の定義ってご存知ですか?
薬剤の基準で定義されているものがありましたので、参考程度にお伝えしておきます。(厚生労働省 日本薬局方 規格基準書より)
これを保てる場所なら常温保存できる。しかしイナバ物置は無理なんです。物置だから。
ちょっと油断するとすぐ30℃を超えます。
なんせもともとの壁は板1枚なんだもの。
なので夏はパンを焼かなくても冷房を入れます。
もったいないかもしれませんが、そもそも冷蔵庫なども置いている。
室温が保たれていないと壊れやすくなります。
今後パン工房を開設予定で、物置やガレージを改装される方はこの点をしっかり覚えておきましょう。
どうしても光熱費は高くつきます。
また食材は基本「冷蔵保管」を推奨します。温度が一定に保たれていた方が絶対にいい。
小麦粉が入り切らないよー!という場合は、そもそも逆算できてなかったのでまずはそこを反省しましょう。
無理だったら涼しい自宅で保管したり、エアコンを入れ続けてキープする。
最近、長期連休に入る2週間前の小麦粉の仕入れは2.5kgのものを仕入れることにしました。
もちろん金額的にロスであることは承知。
でも室温保管してシバンムシが沸いたらそれこそ全部アウトですからね。
どっちを取るかってハナシ。
個人的には保管もしやすいので、2.5kgで仕入れて冷蔵庫にINの作戦。
あとは先ほどお伝えしたように仕入れはこまめに行います。もしくは言い方は悪いですが「在庫処理」みたなことも大切。
セットにしてみたり、福袋にしてみたり。
あれはそういった意味合いもあるので、ここはひとつ、お客さんとお祭りする気持ちで大盤振る舞いでやっちゃいましょう。
わたしはこの夏は福袋は後半に企画しています。
正確には小麦粉がいい感じに消費できそうなので、新たに夏休み前に仕入れるのはやめました。逆に夏休み後半で仕入れたての小麦粉で大盤振る舞いしようと企んでいますよ。
連休中にできることはやる
最後の項目ではこの貴重な連休で何をするかを考えていきましょう。
もちろん心と身体を休めることは大切。しかし休んでいるだけではいけません。
ただでさえ休んでるから売上もないですから、可能ならスタートダッシュは切りたいですよね。
そこでやっておきたいことがこちら。
とにかく「普段やらないことをやろう!」です。
中でも日々パンに追われているときはキャンペーンとかクーポンってやりたいけれど気持ち的に難しいですよね。
キャンペーンというとタイミングもいろいろ。
- 周年イベント
- 夏休み応援企画
- 季節に合わせて
このときにクーポンを出して「何%オフ」とかにするもよし、「3000円以上でパンを1個プレゼント!」でもいい。
実行するタイミングは定期的でもいいし、単発でもヨシ。
お客さんを楽しませよう!という気持ちがあることがとても大切。
そのためには時間をとって「いつにしようかな」と作戦を立てないとなかなか人間動こうと思えませんよね。
それは新メニューの構成も同じ。
粉の配合を変えたいなとか、新しい食材の組み合わせを考えたいなと思っても考える時間がないとやれません。
イベント出店のディスプレイも連休を使って、ガッツリ変えると気分も変わりますよね。
考える時間がないとやらないからあえて長期連休をとるという逆算思考もアリだと思うのです。
どうしても休むのが怖かったり、忘れられるのが怖いと思ってしまいますが、大丈夫。
発信し続ける限りはどこかしらで見られています。
自分軸をみつける時間としても長期連休をとることは大切だなと最近は思っています。
今回のまとめ
今回は「長期連休前後にすること」を解説してきました。
ポイントは4つ。
わたしの今年の夏休みは「とにかく文章を書く」がテーマ。
パン屋の卒業後は情報発信を主軸に動きたいので、そのためにいろんなコンテンツを作りたいと考えています。
将来何がしたいかを今から考えながら充実した40代を迎えられるよう、今後も積み上げていこうと思います。