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パン屋開業準備

【パン屋開業】初期費用、いくらかかる?

かなーり前に「パン屋とお金のハナシ」をしました。

その時は工房を作るのに必要なことなどを中心にお話しましたね。

今回は

  • パン工房を作る時
  • ネットショップを始める時
  • イベントに初めて出店する時

について解説していきます。

初期費用』のお話になりますので、”これから始めようかな、始めたいな”という方の目安になればと思います。

維持費』については次の記事で解説していきます。

この記事の動画はこちら

大前提:人により事情が違う

今回ご紹介するのは

  • パン工房を作る時
  • ネットショップを始める時
  • イベントに初めて出店する時

このうちネットショップとイベント出店はおおよそアイテムは共通するものが多いです。

それに正直初期投資といっても数万円程度

おぱんくん

ゆーてもそんな大きな額じゃないよね。

おそらくこの記事を見てくださる方が気になるのは「パン工房を作る金額」なのではないでしょうか。

ここで悲しいお知らせです。

「〇〇円です!」と明確な金額をお伝えすることが出来ません。

それはなぜか。

答えは『それぞれの状況が違いすぎるから』

店舗を借りる人もいれば、自宅の一室を改装する人もいる。

自宅の一室といってもさまざま。

ちょうど家を作るタイミングと重なるなら、工房ありきで場所や内装を考えますよね。

住んでいる自宅を改装することもあるし、実家の一室を改装して使わせてもらうこともある。

全く同じ条件で工房を作る人はいないでしょう。

なので今回はあくまで”わたし”のパン工房のお話でお伝えします。

これもまた難しくて、

  • どこまでが必要な部分か
  • どこからがこだわりの部分か

この線引きが難しいです。

その部分は多めに見ていただき、参考にしていただければと思います。

というわけで早速次の項目でお話しますね。

パン工房を作る時

前置きが長くなりましたね。

お待たせしました。

さて。ここでまた1つ情報がございます。

実は今の工房…2つ目なんです。

1つ目は実家の一室の模様替え

2つ目は自宅横のイナバの物置の改装です。

せっかくなのでサクッと1つ目の工房のお話もしましょうか。

おぱんくん

画像が全く残ってないんだ…ごめんなさい。

1つ目の工房:実家の一室を模様替え

車で20分ほどの場所にあるわたしの実家。

3階建ての建物で、1階部分は現在貸店舗になっています。

工房として登録したのは3階の一室。

かつては「祖父の部屋」でした。

我が家は二世帯住宅。

2階部分はわたしたちの家族。

3階部分は祖父母が暮らしていました。

で、ここからがちょっと特殊なのですが…なぜかキッチンが合わせて3つありましたw

1つはわたしたちの居住スペースである2階。

ここがメインキッチンです。

残り2つは3階。

片方は和室の横にあるキッチン。

しっかり普通のキッチン。

和室は客間でもあるので、そのために作ったそうです。

そしてもう片方は”祖父の部屋専用キッチン”。

祖父は部屋を3つ使用しており、その1つの部屋がキッチンでした。

ちなみになぜかお風呂と洗面所も完備。

部屋を出るとすぐトイレがありました。

つまり祖父は3階で一通りのことが出来る環境だったんですね。

おみみ

実家のちょっと謎な部分が垣間見えますねw

祖父の部屋を模様替えして工房として登録したということは「工房の条件がほぼ整っていた」ということ。

この時点で3つ必要な水道が整いました。

そしてなぜか床は撥水加工されているし、各部屋ごとに扉もついていた。

あとは小さいオーブンを入れて、もともとあった冷蔵庫を使う。以上です。

すでに祖父は他界しており、キッチン機能はすべて2階。

そのため「自宅で使うキッチンとは別のキッチン」とカウントもされました。

なかなかここまで何もせずに登録出来る部屋も珍しい。

そんなこんなでこの工房は2年ほどお世話になりました。

で、肝心の初期費用。

0円」です。

正直全然参考になりませんね。

というわけで次に参りましょう。

2つ目の工房:イナバの物置を改装

この工房は今わたしが使っている工房になります。

場所は自宅の真横

靴を履いて、5歩進むと到着する”旧イナバの物置”。

今住んでいる自宅。

そう、ここは嫁入り先であります。

もともとは夫の祖父母が農具小屋として使っていた物置。

ほとんど使われておらず、「パン工房を自宅敷地内に作りたいな」と思ったタイミングで交渉。

広さは12畳ほどでしょうか(車が1台入ります)。

ここに入っていた道具の大半はいらないものだったそうで、必要なものは裏の畑に小さい物置を作り移動させました。

なのでまず最初の関門。

建物代は「0円」です。

単なる物置だったため電気、ガス、水道が通っていません。

また完全に土間だったため、内装等も必要。

ざっとまとめてみました。

どうでしょうか。

ざっと計算して200-250万円くらいかな。

ポイントは”内装”。

土間をそのまま利用して、土足で作業することも考えました。

が、衛生的にどうかなと思ったので完全に部屋にすることに。

内装部分は人によってはもう少し削れるかもしれませんね。

暑すぎる&寒すぎるので断熱材も入れています。

しかしそれでも夏は暑く、冬は極寒です。

おぱんくん

仕方ない。物置なんだもの。

これが自宅の一室の改装なら

  • 電気は通ってる
  • 内装は腰壁をつける程度

で済むかもしれません。

わたしが再三「個人差があります」というのはこの部分。

そもそも自宅の一室の改装ということは1つどこかの部屋が潰れるわけですもんね。

たくさん部屋があれば問題ないですが、家族で暮らすことを前提に建てているとなかなか1つの部屋をパン工房にというのは難しいかもしれません。

こうやってまとめていると「いかに自分の環境が恵まれているか」を実感します。

感謝してこれからも焼かねばいけませんね。

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イベントに初めて出店する時

パン工房が出来たら販売を考えますよね。

店舗を持たずに活動するために一番手っ取り早いのが「イベント出店」

イベントに出店するのは案外難しくありません。

出店者を募集しているイベントも数多くあります。

中には応募して、選考されて出店というものもあります。

気になるイベントがあればチェックしておきましょう。

イベント出店は大きく分けて2種類。

  • 室内での出店
  • 屋外での出店

荷物はほとんど共通しています。

ざっと荷物をまとめておきましょう。

室内出店ではタープは必要ありません。

ただイベントは多くが屋外なので、タープは用意するのがベター。

で、せっかく買うなら絶対白タープがオススメ。

レベルの高いイベントはほとんど皆さん白タープです。

お値段が高い分、重みもあって風に強いです。

重みがあるのでもちろん重いですw

最近はお手頃な価格で白タープも増えてきました。

どうしても一般的にタープと呼ばれるものは紺色や緑色が多いですが、ちょっと暗くなりがち。

白で中もパッと明るいと商品も映えますよ。

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その時の流行りでディスプレイを決めていきます。

これはまさに個性が出るところ。

「経費だし」と浪費しやすい部分なので、王道の路線を崩さないことを大いに推奨しますw

出店料、交通費、食事代もかかりますが、それについては次の記事で解説します。

ネットショップを始める時

最後はネットショップを始める時。

ネットショップと一口にいってもコンスタントに利用料がかかるサイトもあれば、売上が生じた時だけ手数料がかかるサイトもあります。

わたしが利用しているのは「minne、Creema、STORES」

どれも売上が生じた時に手数料が発生するタイプ。

STORESに関しては有料プランの場合、月額料金が発生します。

その分手数料が下がるシステムですが、わたしの場合はメインの売上がminneなので無料プランです。

ではざっと初期費用をまとめてみましょう。

見た感じでお分かりかと思いますが、初期費用は抑えられます。

どちらかといえば売り上げた時の手数料が重いのがネットショップ。

ただしいいこともたくさんあります。

ネットショップ運営のメリット
  • ネットショップは常に稼働出来る
  • 売れたら焼く受注生産でロスを減らせる
  • まとめて焼くことが出来る

出店は自分も1日稼働することになりますし、先に焼き上げていくので完売を目標にはしますが完売が確約されているわけではありません

唯一懸念点とすれば「軌道に乗るまでの日数」でしょうか。

ある程度軌道に乗るまでは時間がかかります。

敷居が低い点はかなり始めやすいかと思いますので、出店とネットショップを並行して見るもの1つの手。

実際わたしはネットショップが軌道に乗ってきたタイミングで出店をある程度減らし、1年半前に出店を卒業しました。

両立はちょっと大変ですが、上手にバランスを考えることで働き方そのものを見直すことも出来ます。

ネットショップもいろいろありますので比較してみてください。

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今回のまとめ

今回は「パン屋の初期費用っていくらかかるの?」ということでパン工房・イベント出店・ネットショップの初期費用について解説しました。

最後にポイントをまとめておきましょう。

以前の記事でもお伝えしましたが、わたしは2015年ごろまでは”対面販売派”でした。

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というのもわたしがパン屋を始めた2013年ごろはまだまだネットショップは敷居が高かった時代。

あれよあれよとネット社会がやってきて、自分でもまさかネットショップを主に動くとは思いませんでした。

今は日本全国にたくさんのお客さんがいて、わたし自身もやりがいを感じながら働くことが出来ています。

驕る(おごる)ことなく、まっすぐにこれからも焼き続けたい。

”好きなことを仕事に出来る”

この喜びを感じながらこれからも楽しみたいと思います。

次回はパン屋の”維持費”編。

参考になれば幸いです。