「キャッシュレス決済の手数料についてどう考えていますか?」という質問を時々いただきますので、今回はお答えしつつキャッシュレス決済の現状をまとめてみようと思います。
”手数料を取られてまで利用すべきものなのか?”という質問かなと理解しています。
結論としては『手数料と見合う便利さがあるので積極的に利用している』です。
昨今、パン屋さんとしては原材料費の高騰など悩みは尽きません。
ついにヤマトも送料を値上げしましたしね…。どんどん追い込まれます。
ただ大前提。お客さんがいてこその活動です。
手数料をケチって「不便だな、また今度。」と思われるよりも、”お客さんが簡単に使えて、また買いたくなる”という側面に意識を向けてみましょう。
また手数料を受け入れる分、削減出来ることは工夫していきましょう。
このチャンネルではそのお手伝いが出来たらと思っています。
対面販売での決済事情は?

質問にお答えするにあたって、調べれば分かることを語っても面白くないのでわたしの例を挙げながら解説していきます。
まずは現在の活動内容。

店舗を持たず、主にオンラインショップをメインに活動しています。
現金決済は定期販売で直接手渡しされる方のみ。
手渡しの方の中でも半数はPayPayでの決済を利用されます。
「PayPay、便利ですか?」と何人かの方に聞いたことがあります。
個人的なアンケートにはなりますが、こんなご意見がありました。

財布を出さなくてもスマホ1つで完結するのは魅力ですよね。
PayPayといえば早々に加盟店キャンペーンをしたことで広まりました。
カード以外で一番初めに使ったキャッシュレス決済がPayPayだから、今もPayPayを使っている方も多いようです。
次にイベント出店のキャッシュレス事情。
イベント出店での決済割合はコロナを挟んで一変。
コロナ前はほとんど現金での決済でした。
釣り銭をじゃらじゃら持ち歩いていたのが懐かしい。
コロナを機に一気に時代はキャッシュレスへ。
わたしもこのタイミングでクレジットカード決済とPayPayを導入しています。

体感としてはこんな感じ。

イベントに遊びに行ってもほとんどのお店がキャッシュレス決済(特にPayPay)に対応しています。
出店側としても多少の手数料は取られても”釣り銭”で困ることが減るのは大きいかもしれません。
人対人のやりとりでは少なからずミスがあります。
商品の計算ミス、釣り銭の受け渡しミス。どちらもじわじわ効いてきます。
あとは釣り銭の準備も楽になりますよね。
ということで直接お客さんとやりとりする上でもキャッシュレスの割合は確実に増えています。
では次の項目でオンラインショップの様子も見ていきましょう。
オンラインショップの決済割合は?

現場のキャッシュレス事情が分かったところで、次はオンラインショップでのキャッシュレス事情をまとめていきましょう。
minneやCreemaなどプラットホームのあるオンラインショップはさまざまな決済方法に対応しています。

minneで販売をすると現在の手数料はおよそ10%。
この10%の中にこれらの決済手数料も含まれています。
なおPayPayでの支払いは含まれていません。

では自分で操作するタイプのオンラインショップを見てみましょう。
今回はわたしが利用しているSTORESを例に挙げます。

有料プランの場合はここに「代引き」「Amazon Pay」が加えられます。
プランに応じて決済手数料は異なり、フリープランでは5%、有料プランでは3.6%となっています。
またコンビニ決済とキャリア決済は別で支払い手数料300円が購入者負担となります。
こちらはPayPayが使えますね(ただし単体契約より手数料が高い)。

オンラインショップの決済方法の体感としては
- 7割がクレジットカード決済やキャリア決済
- 3割が銀行振込やコンビニ払い
銀行やコンビニに足を運んで決済される人の方が圧倒的に少ない印象です。
手数料について考える

ここまでみてきてオール現金決済は現実的ではない雰囲気が出ております。
ほとんどのお客さんが現状何かしらのキャッシュレス決済を利用されていますね。
販売者側としてはどうやら何かしらの決済方法は持っていた方が良さそうです。
さてさて。そこでです。
どのキャッシュレス決済を使うか、がポイントになってきます。
詳しい内容は以前紹介している記事に譲りますが、それぞれ簡単におさらいしておきましょう。
PayPay決済

PayPayマイストアライトプランに加入しない場合は「PayPayマイストア制限プラン」に区分されます。
PayPayクーポンやスタンプカードが利用できないなど差別化されています。
どちらを選択するかは利用頻度によって考えましょう。

有料プランの手数料1.60%と1.98%。
月に100000円の取引があった場合、差額は380円。
月額利用料に遠く及びません。
クーポンやスタンプカードはLINE公式アカウントで代用できるため、わたし自身はPayPayでの取引はそこまで多くないので制限プランです。

次にクレジットカード決済を見ていきましょう。
わたしが利用しているSTORESレジを例に挙げます。
STORESレジの決済手数料

- 交通系ICマネー:1.98%
- クレジットカード:3.24%、(最近JCBが手数料が下がりました)
- WeChatPay:3.24%
店舗を持たない場合はクレジットカード決済のみ利用できます。
オンラインで決済できる請求書決済という機能があり、わたしの場合は現在決済端末よりも請求書決済の利用頻度の方が多いです。
詳しくは次の項目で解説します。

Squareもオススメ!

対面販売における決済方法として優れているのはSquare。
決済方法がたくさんあります。手数料も合わせて確認しておきましょう。
- クレジットカード決済:3.25%(JCBは3.95%)
- 電子マネー決済:Suica(3.25%)やQUICPay(3.75%)
- PayPay決済:3.25%
- オンライン請求書決済:手数料はカード決済と同じ
1つでかなり広範囲を網羅出来ます。

PayPayの手数料には注意!

STORESにしても、Squareにしても注意点はPayPayの手数料。
PayPayでの契約とは別物となるため、カードと同じ手数料となります。
「使える決済方法に含まれているだけ」と思うようにしましょう。
わたしの場合はオンラインショップをSTORESにしたので、合わせてSTORESレジを使っています。
Squareでもオンラインショップを作ることが出来ます。
今選ぶならSquareだろうなぁw
請求書決済も便利!

対面での販売、オンラインショップでの販売それぞれを見てきました。
最後にDMやLINE公式アカウントでの直接注文の際の決済方法を見ていきましょう。
実はPayPayは実店舗がないとオンライン決済出来ません。
どうしてもPayPayでパンを買いたい!という方にはSTORESで作っているオンラインショップをご案内しています。
銀行振込以外での直接注文を希望される方には『請求書決済』というクレジットカード決済を利用してもらっています。
使い方はとっても簡単。

支払いが完了したらメールが届くので確認も簡単です。
決済手数料はクレジットカードと同じ。
STORESの場合、使えるカードがVISAとMasterCardのみなのが痛いですが全体的に見ているとVISAの方が多い印象です。
他の決済方法を希望の場合はminneなどに専用カートを作ります。
ただminneで手続きすると手数料は10%を超えます。その点ご注意ください。
もちろんSquareでもオンライン請求書が作れます。
- オンラインショップとのバランスを見るか、
- 操作の簡単な方を選ぶのか、
- 機能が充実している方を選ぶのか、
- はたまた手数料を少しでも抑えたいのか。
それぞれ考え方が変わりますので正解はありません。
わたしの場合は『簡単に管理出来るのがいい』ということでSTORESのサービスを利用しています。
現状特に不満もないのでこのまま継続予定です。

今回のまとめ

今回は「お店をもたないパン屋のキャッシュレス決済事情」ということで現在の決済割合や手数料についての考えをお話しました。
最後に内容をまとめておきましょう。

『手数料、積もるほどに負担になる。』
これは間違いありません。
便利なサブスクもたくさん契約したらお財布を圧迫します。
過度に反応する必要はありません。
何を大切にしているかを考えましょう。
「金額」「機能」「操作性」それぞれ特徴があります。
自分の働き方、使う頻度に合わせて選択をしてみてください。