今回は「独学でパン屋さんになれる?」というお話をしていきます。
初めに結論を。
『独学でもパン屋にはなれます。』
わたし自身、独学でパン屋を始めました。
では他には何が必要なのでしょうか。
- パン屋での経験?
- 費用はどのくらい?
- 活動場所は?
- 宣伝は?
- どう働きたい?
- 接客の経験は必要?
- どんな手続きがあるの?
パン屋を始めたいなとうっすら思い始めた時からさまざまな疑問が湧き出てきますよね。
わたしもそうでした。
というわけで今回はそんな方のために「独学でパン屋になれるのか」について解説していきます。
パン屋さんの経験は必要?
まずは「職場の経験として必要か」。
これに関しては「どちらでもいい」です。
師匠がいて、その技を伝授してもらうとかであれば修行が必要だね。
単純に「パン屋になるために経験がないといけないのか?」と聞かれたら「どちらでもいい」。
現にわたし自身はパン屋の勤務経験はありません。
仕込みの方法とか、発酵の見極めとかも全て独学でオリジナル。
どうやってここまできたかというとほぼオリジナルです。手探り。
つまり今でも正解は分かっていません。
パン作りにハマるきっかけになった本はありました。
その1冊をきっかけに
- 生地にバターや卵を使わないパンを焼く
- オイルを変えるとどう変わるのか
を考えるようになり、
そこからパン作りの中身に興味が出てパンを焼くようになりました。
どんどんのめり込んだ結果、幸運なことにパン教室が出来たり、あれよあれよと販売するための条件が整っていきました。
だから自分に堂々を胸を張っていえる経歴があるかと聞かれたら「〇〇で修行してました」とか「〇〇で働いていました」という経験もありません。
でも独学でやってきて困ったことはあるかといえばそれも特にないかも。
どちらかといえば困ったことやわからないことよりも“自分には何もパン屋としての経歴がないな“という部分の方が気になるタイプ。
過去は変えられないし、経歴うんぬんよりもパンを食べて美味しいなと思ってもらえることが嬉しいのでその部分はあまり気にしないようにしています。
パン屋ではありますが、焼けないパンはたくさんあります。
その代わりに“自分の個性“が出るようなもちもち食感をウリにしています。
『好きを伸ばす』ことに焦点を当てて、日々パンを焼くように心がけています。
唯一、必要な部分があるとすれば『接客業をしたことがあるか』くらいでしょうか。
※これについては後ほど解説します。
資格があれば誰でもなれる
パン屋さんを始めるに必要なこともあります。
- 食品衛生責任者の資格
- 自治体の保健所による許可を得た工房
開業届などの届出も必要ですが、パン屋ならではの資格はこの2つ。
それぞれの取得の方法は
- 食品衛生責任者の資格→所轄の保健所の開催している講習会に参加する
- パン工房→所轄の保健所に相談へいき、工事等した後に許可を得る
これらの資格は医者や弁護士などの学校に通う必要がある資格とは異なります。
申し込みをして受講や許可を受ければ誰でも取得出来ます。
食品衛生責任者に関しては、飲食の専門学校を卒業していると自動的に資格を取得している場合もあります。
全くの別業種からパン屋になる場合は受講すればいいので資格の部分は簡単にクリア出来ますね。その部分に関してはホッと一安心。
もしパン教室に通っていたりしてそのレシピを使って何かをするとかであれば運営している団体に許可を取る必要があるかもしれません。
その辺りは事前に確認しておきましょう。
あと一つ。やはり独学ゆえの弱さはあると思います。
改めて自分のパンの特徴やウリなどのセルフブランディングはしておきましょう。
- 風味豊かな天然酵母、とか
- シンプルもちもちぱん、とか
- パリッパリの美味しいクロワッサン、など
自分が得意とすることで「キャッチフレーズ」的なものがあるとなおヨシ。
自分ではなかなか思いつかないよ、という方はお友達とか家族に自分のパンについて聞いてみてもいいかもしれません。
ザーッと書き出してみて「コレだ!」と思うものが見つかるといいですね♪
接客の経験はあった方がいい?
パン屋を始めて「やっておいてよかった!」と思った唯一のことが『接客業の経験』です。
実家が自営業をしていたこともあり、小さい頃からお店や夏のお祭りで接客をしていました。
だから選んできたアルバイトも基本的には接客業。
- マクドナルド
- 焼肉屋
- ユニクロ
- エステ
中でも息子が幼稚園の時にやっていたスポーツクラブのパートはなかなか濃いぃ経験でした。
受付業務だけではない「会話」の部分がとても多いのです。
ジムの中にいる巡回スタッフもやっていたのですが、会員さんにほぼ確実に話しかけられます。
お天気の話から、料理の話、あるときは家族の愚痴や他の会員さんの愚痴w
もらい事故みたいに巻き込まれて何故か怒られることもありました。
レジなどの会話と違い、ちょっとプライベートに突っ込んでの会話。
これが何気に今に活きている気がします。
ちょっと時間があるときは違う話をしてみたり、いわゆる”雑談力”というものがあるとちょっとだけ距離が縮まります。(最近読んだこの本もオススメ)
単にパンを販売するだけではないこの時間。わたしは好きです。
押し売りしすぎてもウザいし、単にじーっとお客さんを見つめていてもお互い気まずい。
会話に入るか否かの判断は接客業の経験があったので、どちらかといえば苦痛なく行うことができました。
でもコレもまた、経験でカバー出来るもの。
卵アレルギーを持っていることも話題の一つになったりします。
アレルギーがあることは大変だけれど、苦しい経験をしているのはアレルギー持ちのお母さんとの会話につながります。
いろんな情報を持っておいて、お客さんとの会話が弾むとすごく楽しい。
イベントなどで会話の盛り上がっている出店者さんのところにいってみてもいいですよね。
かなり勉強になると思います。
どんどん経験を積んでいきましょう!
手続きの流れをザックリ解説
さて、ここまでで「パン屋は独学でなれる」ということを解説してきました。
最後はパン屋として活動を始めるまでの流れをまとめておきます。
書面など手続きはこの流れとなります。前後することもありますが、項目として大体こんな感じになるかと思います。
基本的には保健所の指示に従って進めていきます。
許可証と受講証、食品衛生責任者のプレートは工房内にわかるように掲示しておきましょう。
よくお店で壁に貼ってあったりしますよね、あれです。
手続きが終わったらここからいよいよスタート。
店舗としてオープンするなら告知が必要になるし、イベント出店メインであれば小さなイベントから応募してみましょう。
ホームページの制作やSNSも挑戦してみたり、ショップカードもあるといいですね。
出店の準備やディスプレイの小物も考えます。
通販メインならオンラインショップを開設しましょう。
オンラインショップも大きく分けて3種類あります。
- minneやCreemaなどの登録するモール系サイト
- BASEやカラーミー、STORESなどの自分で登録するタイプのサイト
- Amazonや楽天などの大型モール系サイト
一番初めはminneやCreemaに登録するのがオススメです。
手数料はちょっとお高めですが、宣伝効果があります。
実際わたしもminneとCreemaである程度販売してからオンラインショップを開設しました。
今は3つの場所で販売しています。
店舗と並行してオンラインショップがあってもいいですよね。
あとはたまにイベント出店すればかなり良い宣伝が出来ます。
どのように働きたいか、お休みの取り方などを考えて少しずつ進めていきましょう。
今回のまとめ
今回は「パン屋って独学でなれるの?」ということについて解説しました。
結論、『独学でパン屋にはなれます』。
パン屋になることに必要なのは
- 食品衛生責任者の資格
- 保健所の許可をとった厨房
- 雑談力はあった方がいい
- 許可をとった後の働き方を考えておく
という感じでしょうか。
パン屋、といってもさまざまな働き方があります。
週に1回の自宅パン屋さんという方法もあるし、週に1回のイベント出店という方法もある。
わたしのように通販メインで働くパン屋もいる。
全てを並行しながらガッツリと言う方法もあります。
1回の売り上げがどのくらいで、仕入れにどのくらいかかるか。
利益が出なければ楽しくても、後から苦しくなります。
過去の動画でもお話ししましたが、わたし自身は育ってきた環境の影響もあり「家庭優先」というスタイルに収まりました。
正直そんなに稼げてはいないけれど、わたし自身は満足しています。
家庭があるとお金の話は自分だけの問題でもありません。
時には家族と話し合う必要もあるでしょう。
でもせっかく夢を実現したいならぜひ味方になってもらってください。
我が家の家族への説得の話はまた別の機会にするとしてw、家族が味方になり、理解してくれると本当に気楽で頼もしい。
ぜひお母さんはのびのびと働きましょう。
その背中、きっとお子さんも見てると思いますよ♪