春が近づいてきましたよ〜。
今年もイベントの季節がやってきました!
ご時世的にもだいぶ戻ってきました。
出店依頼をいただいているパン屋さんも多いのではないでしょうか。
搬入は時間勝負。
搬出も時間勝負。
レジだって時間勝負。
オシャレに1つずつ包みたい気持ちは分かりますが、お客さんからしたら「早く他も回りたい」。
今回はそんな”時短”にまつわる内容をまとめていきます。
キーワードは『軽い・早い・簡単』です。
ぜひ意識して準備を進めてみてください。
荷物はコンパクトかつ軽量に

パン屋の荷物の特徴は「搬入は荷物が多いけれど、搬出は少ない」こと。
パンは販売したらごっそりなくなるわけですから、帰りの荷物はかなり小さくなります。
しかし朝が一番忙しい。
夜中から焼いているので搬入の時点で満身創痍ですしねw

まずは出店で必要な荷物一覧を見てみましょう。

たまにしか出店しない場合は何かしら忘れるのでリストを作っておくのがオススメ。
ここで注意したいのが「断捨離しすぎない」こと。
荷物を減らしたいけれど、殺風景なのも寂しいです。
どうせならかわいく並べたいですよね。
わたしもこれまでディスプレイはいろいろ試しました。
せっかくなので画像で振り返りながら見てみましょうか。
初期①:パン販売をはじめたてのころ

画像が黄色くてすみません。フィルターブームだったようです。
簡易的な棚にとりあえず並べる作戦。
一種類につき3.4個しか並べられないのと、箱に入れるわけでもないので慌てると落ちるのがデメリットでした。
初心者っぽさが全面に出ていますねぇ。
初期②:1つずつ並べてみる

イメージはケーキ屋さん。
個人的にはとても気に入っていたのですが、在庫置き場がモリモリなのとレジに時間がかかるのがネックに。
中期①:給食バットに入れてみる

給食用のバットをネットで購入しました。
上から見るとモリモリと並んでて可愛かったのですが、正面からはただのバット。近づかないとパン屋と分からずw
机もかっこよく作ってもらったものの…デカかった。
中期②:ガラスの棚に飾ってみる

古道具でとても可愛い棚を見つけました。
1つずつ並べてディスプレイの中では一番気に入っていたかもしれません。
デメリットは「棚が重すぎること」。
重すぎるだけでなく、デカいので搬入も超大変。
在庫が自分の手元にあるのでレジにも時間がかかりました。
後期①:モリモリ並べるスタイル

反省を活かしモリモリに並べる作戦へ移行。
購買意欲をかき立てる要素はあるのですが、なんせ日差しに激弱。
すぐにパンが曇ってしまうため、天気のいい日ほど難しい。
ただ在庫補充が少なくて済むためレジの回転はスムーズでした。
後期②:モリモリ陳列&トレーで順路作り

イベント出店を卒業する1年ほど前に完成したのがこちら。
お客さんに待っていただく列からコの字に進むように配列。
最後にレジスペースで袋に入れてお渡しするというディスプレイ。
日差し対策は必要になりますが、パン屋さんと一目で分かります。
またお客さんに直接トレーに取ってもらうので、確認作業も最小限で抑えることが出来ました。
ここまで6枚にわたってディスプレイをご覧いただきました。
時代を感じましたね。
途中、古道具収集が楽しすぎて何屋か分からなくなったこともありますが、最後の方はテーマを「清潔感と古道具の融合」にしパン屋っぽくなりました。
趣味は全面に出してはいけないことも学びましたよw

こちらは大変珍しいわたしの接客の様子。2016年ですって。
さて。中期でガラスの棚が出てきましたね。

あの時に「小型化と軽量化」の大切さを学びました。
ただでさえパンは何段も重ねることが出来ません。
平均して箱を6-8個は持っていくのに、加えてあの大きな棚はやっちまいました。
かわいさを取るか、時短を取るか。
あの棚に関しては時短を優先することに。
確か20kg近くありました。
よく1人で運んでたよねww
お気に入りでしたが泣く泣くやめることにしたのを覚えています。

レジは古道具のトランク。
開けるとお客さん側には中身は見えません。
こちら側はえらいことになってますが、これなら見た目はかわいいのです。

木箱を立てる作戦もオススメ。
搬入では小物を詰め込めますし、レジでは物を隠せます。
細長い方が便利だよ!
味のある雑貨は古道具屋さんなどで探してみてくださいね。
積み込みは出す順番を考える

お次は積み込みです。
ここでは搬入優先で考えていきます。
天気によっては搬出まで考えないといけませんが、結局タープを最後に入れることが出来ればなんとかなります。
我が家の車はフォレスター。
小さい車だとその分荷物が乗らないのでさらなる小型化を目指しましょう。
ラパンで出店してたこともあるけど、助手席を畳めばなんとか入るよ!
ポイントはこんな感じ。

最優先は”タープ”。
雨での出店も時々ありますが、先にタープを立てることが出来ればパンは濡れませんし、タープの下で準備を進められます。
多少の荷物を上に載せちゃってもいいですが、バックドアを開けたらササっと取り出せるところに配置しましょう。
2番目に大事なのは机。
出来たらパンはそのまま地面に置きたくないので、机を組み立てるか、畳んだ状態の上に乗せていました。
机もいろいろありますが、やはりキャンプ机は万能です。

わたしは木の折りたたみ机を使っていましたが、こちらなかなかの優等生。
キャンプ机より安定感があります。
重いといえば重いし、少し大きいので車との兼ね合いもポイントです。
箱などにポンポンと詰め込んでおくと荷下ろしも簡単です。
搬出は反対の順番で乗せていくだけなので、パズル感覚でハマる場所を見つけてみてください。
キャリーがあるだけでもかなり変わるので1つ持っておくといいかなと思います。
動線を考えた配置にする

先ほどディスプレイについてお話しましたが、ここで個人的にお気に入りのディスプレイをご紹介します。
キーワードは『動線』。

イベント出店では開催1週間ほど前になると会場マップが公開されます。
主催者によっては「お客さんの行列をこちらに流してください」と事前にお知らせしてくれることも。
そこでまず確認したいのが「何面展開出来るか」。
つまり両隣りに出店者がいるのかです。
前だけの1面の場合はお客さんと1対1で進んでいきます。
そのため1つずつ陳列するタイプのディスプレイでもさほど所要時間は変わりません。
どちらか、または両側が空いている場合に動線を意識しましょう。
ここでは図を使って解説していきます。

今回はわかりやすく両側に出店者がいない場合で想定します。
お客さんの行列は”左に流す”と指定があったとしましょう。
左をお客さんのスタート地点として、行列は後ろに流していきます。
お客さんの流れとしてはそのままタープに沿って進むだけ。
- 手指の消毒をしてもらう
- トレーをとる
- 商品を選ぶ
- 反対側でお会計
こうすることで前のお客さんがレジをしている間に2人ずつパンを選ぶことが出来ます。
レジは予めスペースをとっておき、袋入れ。
トレーは4枚準備し、3枚たまったら元の位置へ。
時々パンの在庫を補充します。
このディスプレイではかなりスムーズにお会計まで進めることが出来ました。
これを真似る必要はありませんが、動線を考えて配置することがポイント。
ぜひ参考にしてみてください。
釣り銭対策にキャッシュレス決済を

パン屋さんのイベント出店といえば「釣り銭問題」。
なかなか50円単位でパンの価格をつけることは難しいですよね。
わたしも出店の後半までは現金決済のみだったので毎回大量の釣り銭を用意したことを覚えています。
今は両替にすらお金がかかるのであまり小銭は増やしたくないものです。

近年一気にキャッシュレス決済が進みました。
この波にはぜひ乗ってみてください。
機械が苦手という人はPayPayだけでもオッケー。

むしろほとんどの方がPayPay決済だったりします。
特にパンは単価が低いのでPayPayに残高が入ってることも多いです。
カード決済は意外と時間を取るので手初めはPayPayでいいかなと思います。
釣り銭も出さなくていいのでかなりお会計が楽になりますよ。
あともう1つ。レジアプリもあると便利です。
クレジットカード決済を導入するとレジアプリがついてくることもありますが、PayPayから始めたいという方は「即売レジ」がオススメです。

事前に商品を登録しておき、選択するだけで合計金額が表示されます。
計算機で1つ1つ打っていた時期もありますが、便利なものは活用しましょう。
集計データは印刷することも出来ます。
釣り銭はキリのいい数字で用意し、現金分は把握できるようにしておくのがいいかと思います。
PayPay自体はアプリで集計されているのですぐに確認できます。
欲を言えばスマホと別でタブレットでレジを操作出来るとバタバタしないです。
余裕が出てきたらぜひiPadなどを使ってレジにしてみてください。
今回のまとめ

今回は「パン屋のイベント出店時短計画」ということでイベント出店で注意しておきたいことなどを解説しました。
最後に内容をまとめておきましょう。


わたしがイベント出店していた時によく驚かれるのが「レジの早さ」と「搬入搬出の早さ」。
1人で回している割にはレジが早いなと自覚はしていました。
たぶんUNIQLOでアルバイトしていたからかも。

わたしがアルバイトをしていたのは15年ほど前。
QRコード決済なんてありません。
まだガラケーの時代でしたから。
もちろん今のようにセルフレジもありませんでした。
繁忙期の日曜日はずーっと行列が続きます。
バーコードをピッピして、畳んで、袋に入れて、お会計。
これを数時間ぶっ通しですw
どうやらUNIQLOでの数年間で鍛えられたようですね。
早さより正確さではあるので自慢にはなりませんが、経験って役に立つんだなぁと当時思いました。
皆さんももしかしたら意外な特技見つかるかもですよ。